あるPDD-NOSの倉庫(仮)

PDD-NOS(アスペ兼ADHD)が発達障害の話をするブログ(^q^)

発達障害者がGATB(厚生労働省編 一般職業適性検査)を受けた話

今年も早いもので既に半分が過ぎてしまいました...

私はここ1か月で人生の一大行事が訪れててんやわんやでした..(失職&入籍)

今回は、先日受けたGATB(厚生労働省編 一般職業適性検査)の話をしようと思います。

TwitterでGATBについて触れたところ、初耳という人もいたので、説明を入れています。ご存知の方は前半をとばしてください。

 

GATBとは?

概要

GATBとは、厚生労働省編 一般職業適性検査(General Aptitude Test Battery)のことで、能力検査の一つです。

制限時間内にできるだけ早く正確に回答する最大能力検査。個別でも集団でも実施可。適性のうち、能力に関する特徴を把握可能。

http://www.jil.go.jp/institute/seika/tools/GATB.html

というように、作業能力を計る検査となっています。

就職試験や、適職診断に使用されています。

WAISとの違い

この記事を読んでいる方だと、WAIS-Ⅲ(ウェクスラー成人知能検査)とは何が違うのか?という疑問を持つ方もいるかと思います。

WAISは「IQを計るための検査」である一方、GATBは「作業能力を計る検査」です。

GATBにはWAISにはない「手先の器用さ」を見る検査項目があります。

逆に、「作動記憶を問う検査項目」や「社会見識を問う検査項目」はGATBにはありません。

(※検査方法自体が違うため、素人が言うようなことではありませんが...)

検査結果はWAISと同様に数値で出てきますが、GATBの場合は能力から見た職業適性を知ることができます。

 

受ける方法

受ける方法はいくつかあるのですが、就職試験で受ける場合(結果は知らせてもらえないでしょう)を除くと、

・若者サポートステーション(ハローワーク)経由

・障害者職業支援センター経由

があります。

地域によっては、集団で受験する機会をハローワークなどが設けていることもあるようです。

この2つの場合であれば、無料で受けられます。

私は後者のルートで受けました。

 

受けてみて

かかった時間

いきなり受験というわけにはいかないので、支援センターにアポをとって一度相談をしました。

私は障害者手帳は持っていないのですが、WAISの結果等を持参したためか、話が早かったです。

GATB自体は紙筆検査が45~50分、器具検査が12~15分らしいのですが、他の検査(体の動きの検査やストレス検査(POMS))も同時に行ったため、計2時間ほどかかりました。

紙筆検査は集団実施だったため、器具検査とは別の日に実施。

 

初回相談→日程決め→器具検査→紙筆検査→結果のフィードバック

で約2か月弱。

その後結果が郵送されてきました。

 

時期や地域差があるのかもしれませんが、予想以上に早かった...

結果

結果は以下のようになりました。

(以前はコンサータを服用していましたが、今回は飲まずに受験しました)

f:id:honyakupiyopiyo:20160719215621j:image

ガッタガタです!

WAISの結果と突き合わせるとかなり納得がいきます(言語性IQと動作性IQに差がある)

手先はあまり器用ではない(左手の扱いが下手?)ようです。

職業適性も多数の分野にありました(画像には入っていません)

 

 これだけだと自慢として捉えられかねないと思うのですが、私は現在無職です。

人生って何なんだろうな…

 

数字からは見えないもの

この結果を見たとき、「何でやねん」というのが第一印象でした。

というのも、合わなくて辞めた業種が「適性あり」となっていたからです。

使えない使えないと上司に言われ続けていました...。 

また、私の場合不注意傾向がひどいのですが、試験結果は作業が正確、とのことでした。

普段の仕事ぶり(ミスをよく指摘される)を考えると何かがおかしいです。

担当者の方と相談しながら頭を抱えました…

 

検査は所詮検査であり、仕事そのものではないですし、数字には表れないものがあります。(当たり前)

 

そもそもGATBは広く一般を対象にしたものなので、発達障害の凹凸を測定できなくて当然です。

正直なところ、数値よりも検査時の様子や担当者の方の所見の方が参考になったように思います。

 

「慣れによって作業スピードがかなり向上する」

というフィードバックをいただいたのですが、

「慣れてくると集中力が落ち(作業に飽きて意欲が下がる?)、ミスを連発する」

ということが以前の仕事場でありました。

 

単調すぎる仕事は避け、適度に複雑な仕事を選ぶべき...?

それとも仕事のように長時間になると集中力が保てない...?

 

WAISの結果を見る限り作動記憶がボロボロなので、マルチタスクはやめた方がよさそう...

過去の経験上、接客は鬼門…

 

どういった仕事を選ぶべきなのか(むしろ選ぶことができるのか)、明確な答えは出ないままでした。

 

フィードバック時に担当者の方から強調されたのは、

「職業の適性はあまりあてにしないで」ということと、

私の場合、「仕事自体よりも職場との相性が大事だろう」ということでした。

もはや運の世界です。

発達障害者は受けた方が良いのか?

 この結果を踏まえた上で、発達障害者にこの試験を受けることを勧めるどうかなのですが、場合によります。

 

前半で述べたように、WAISとGATBではそもそも目的が違いますし、検査内容も異なります。

ある程度の共通部分はありますし、参考になることもあるかと思います。

 

検査を受けるためには時間がかかります。

検査や相談は平日がメインです(サポステ、支援センター共に)

 

これらを考えると、WAIS受験済みの場合、

・手先の器用さを知りたい

・時間の都合が着く

・転職・就職を考えている

ならば受けるのも良いと思います。

 

また、結果が出るまでの期間は、WAISよりもGATBの方が短いかもしれません。

発達障害の診断の予約が取れない場合などに、自身の能力的な特性を知るために活用する用途もあるでしょう。

(※発達障害を診断する検査ではありませんが)

 

明確な行動指針にはならなかったのですが、私は受けて良かったと思っています。

 

というわけで、無職になったので応援してください^^

ほしいものリスト↓も公開してます!

Amazon.co.jp

 

仕事の依頼も募集します(文章執筆・英日翻訳対応いたします)

お問い合わせはmabuchimabuchi227@gmail.comまでお願いいたします。

※入籍したのですが、諸事情で生計別&別居のため貧乏です...^p^

 

 

 ↓認知特性の把握の一助として、おすすめの一冊です。

医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン (光文社新書)

医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン (光文社新書)

 

 

 

それでは!

 

まぶち